長着(着物)上級仕立て
着物にはいろいろな仕立て方があります。学校では複数の縫い方を習う場合もありますが、すべての縫い方を習うわけではありません。
仕立て上がった着物を外から見ると同じように見えても、細かく分けると縫い方の順番にも違いがあり、果たして何通りの縫い方が存在するのだろうと思います。
和裁には国家検定があります。お医者さんのように合格していなければ その職に就けないわけではありません。合格している人はある程度の縫う技術があるということになります。国家検定では仕上がり具合だけでなく、縫い方にも規定があって、この縫い方は国家検定が通りませんという縫い方もあります。私は検定で受かる縫い方を習いましたので、合格しない縫い方を知りません。仕立て上がったのを上から見ただけでこの縫い方は合格しないとわかる縫い方もあります。
和裁の国家検定は時間内に縫いあげなければ 合格しません。
長い時間かかって縫えるのは誰でもできるわけで 仕事として和裁をするには 縫うスピードがある程度ないと合格しないのです。
一般的に仕立て料金というのは 縫い方とは関係なく 呉服屋と仕立て屋の契約でなりたつものです。縫い方で料金の差をつけるという事はほとんど今ないと思います。
詳しい縫い方までわからない呉服屋が多くあるので、縫い方の良し悪しがわからないのです。
一方で 丁寧な縫い方をしている人でも 仕立て代に差がつけられないどころか、外国の安い仕立て料金には もはやたちうちできない事実があります。
国家検定は関係なく、仕立て上がった長着(着物)をみて、上級仕立てか普段着仕立てかわかる部分があります。
単衣と袷 共通している。
地衿を身頃に縫ってから、掛け衿と地衿に縫う、いわゆる「別がけ」といわれる方法。
掛け衿と地衿をまず縫い合わせてから身頃に縫う方法。
国家検定は別がけにしないと通らないと思います。私の習った学校では正絹は別がけがあたりまえだったので、卒業後 古着屋や部分なおしの御依頼で 正絹でも地衿と掛け衿を一緒に縫っているものがあり、浴衣のような縫い方でお金がもらえるのだと、現実を見た思いがしましたが、私は正絹は「別がけ」が当然だと思っています。

